さて、問題です。
時差が辛いのは、「西回り」?「東回り」?どちらかお分かりになりますか?
過去の体験から、想像してみてください。
ヨーロッパ旅行、アメリカ旅行、どちらが現地で「辛かった」でしょう。
私の場合は、「アメリカ東海岸」つまり東回り。 例えば、ニューヨークとかワシントンへ行ったときは 現地の夜時間に合わせて眠ろうとしても、なかなか眠れなかったことをとてもよく覚えています。
それに比べて、西回りのヨーロッパでは、それほど苦労した記憶がありません。 そう、時差は東回りの方が、体にとって負担がかかっているのです。
わたしたち人間は、脳や体のあちこちに「体内時計」を持っています。
そして、その時計は、さまざまなリズムを刻んでいます。
その中でもサーカディアンリズムといって、約25時間周期の時計が、 わたしたちの日頃何気ない活動に、大きな影響力をもっています。
睡眠もそのサーカディアンリズムに影響をうけるものの一つです。
この時計の特徴は、24時間の社会生活に合わせて、毎日朝の光でリセットされ24時間周期を刻んでいること。 もともと24時間より長いので、「時間を後ろへずらす」ことは、あまり大変ではないのですが、「時間を前へずらす」ことは、とても苦手なのだそうです。
東回りは、「時間を前にずらす」ことになりますから、辛いのです。
また、このような時差の影響は、年齢とともに大きくなりますが、 比較的「時間を後ろへずらす」のは、あまり年齢の影響を受けないそうです。
快適に旅行をするなら、若いうちにアメリカ方面、歳をとったらヨーロッパ方面がいいかもしれませんね。