体内時計


わたちたち人間は本来、太陽が昇るタイミングに合わせて目覚め、夜暗くなるとともに体がねむりの準備を始めます。これは体の中に体内時計があるからです。体内時計は機械の時計に頼らなくても決まった周期を刻む体の中にある時計の事です。日中にはたらく交感神経と夜にはたらく副交感神経のように、意識しなくても自然と決まったリズムを刻んでくれます。1日周期のリズムの事をサーカディアンリズム(概日リズム)といいます。また女性の場合は、月経のように月周期のリズムもあります。

体内時計を狂わす現代社会

現代の日本社会は24時間営業の店が溢れ、テレビやインターネットをして夜更かしをする事が当たり前のようになっています。これらはすべてわたしたちの体内時計を狂わせる要因になります。

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体内時計が狂えば当然、睡眠のリズムも狂います。睡眠リズムが崩れると体温や血圧など体のあらゆる機能に悪影響が出て最終的には健康を害してしまいます。
心も体も健康にすごすためには、ただ睡眠時間を長くとれば良いわけではありません。 夜、睡眠をとる2時間前はテレビやパソコン、携帯電話の使用を控える。朝起きた時はカーテンを開けて太陽の光を浴びるなど昼行性動物本来の生活を保つ事が大切です。

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体内時計の特徴

意識しなくても日中は心身ともに活動状態に。夜間は休息状態に切り替わる。

朝の光を浴びる事でリセットされ夜になると自然なねむりの状態に導かれる。

ホルモンや体温にも1日のリズム(体内時計)があります。

体内時計のある場所/視交叉上核(しこうさじょうかく)

体内時計の働きは目の奥にある直径わずか1mmほどの視交叉上核(しこうさじょうかく)がコントロールします。 視交叉上核は眼から入ってきた強い太陽光を関知すると脳内の中央部分にある松果体(しょうかたい)という器官に信号を送ります。
信号を受けた松果体はメラトニンというホルモンを分泌します。メラトニンは睡眠に大きく関係するホルモンで分泌されてからおよそ14~16時間後に睡眠を促します。朝6時に起きて朝日を浴びてメラトニンが分泌されると20時~22頃に睡眠が促されます。

1-光と体内時計

最近の研究では体内時計は視交叉上核だけでなく体のあらゆる箇所にある事が明らかに。心臓や肝臓といった臓器などに「時計遺伝子」と呼ばれる遺伝子群が存在し、それらの遺伝子は連携し合い体内時計を調整するというものです。

1-中枢神経と末梢神経

体内時計が狂ってしまうとどうなるの?

体内時計は体温がもっとも低い(上がり始めるとき)ときに目覚め、もっとも高いとき(下がり始めるとき)に眠るよう一定のリズムが保たれています。
昼と夜が逆転してしまうような生活を続けると体中の体内時計同士が同調できず混乱を起こし体のいたる所に異変が起きやすくなります。これを内的脱同調といいます。
内的脱同調になると夜ねむれなくなったり逆に朝になっても起きられなくなってしまいます。このような状態が続くと次第に食欲もなくなり常にねむい状態が続きます。そして最悪の場合はうつ病など心の病気にかかる危険もあります。

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