レム睡眠(レムすいみん、英: Rapid eye movement sleep, REM sleep)は、急速眼球運動(英: Rapid Eye Movement, REM)を伴う睡眠である。REM睡眠とも表記される。睡眠中の状態のひとつで、身体が眠っているのに、脳が活動している状態である。身体的には骨格筋が弛緩状態にあり、急速眼球運動のほかは身体はほとんど動かないが、脳波はシータ波が優勢で覚醒時と同様の振幅を示す。外見的には寝ているのに、脳は覚醒状態にあるため、逆説睡眠(ぎゃくせつすいみん)とも呼ばれる。 レム睡眠に対して、急速眼球運動を伴わない睡眠のことをノンレム睡眠または徐波睡眠(じょはすいみん)という。入眠時にはまずノンレム睡眠が現れ、続いて約1時間から2時間ほどでレム睡眠に移る。以後、ノンレム睡眠とレム睡眠が交互に現れ、レム睡眠はほぼ90分おきに20 – 30分続く。一晩の睡眠では4 – 5回のレム睡眠が現れる。 夢を見るのはレム睡眠中であることが多く、この期間に覚醒した場合、夢の内容を覚えていることが多い(ノンレム睡眠中の夢の内容はほぼ記憶されない)。 レム睡眠の存在は、シカゴ大学のユージン・アセリンスキー(英語版)とナサニエル・クレイトマン(英語版)の研究によって、1953年に明らかになった。
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