褥瘡(じょくそう)とは、臨床的には患者が長期にわたり同じ体勢で寝たきり等になった場合、体と支持面(多くはベッド)との接触局所で血行が不全となって、周辺組織に壊死を起こすものをいう。一般には床ずれ(とこずれ)とも呼ばれる。「褥創」と書かれることもあるが、日本褥瘡学会は、「創」の字が局所的な創傷を表すのに対し「瘡」の字が全身的な病態を表すとして、後者の使用を推奨している。 褥瘡は偶発性(または突発性)褥瘡と尋常性褥瘡に大別して考察される。前者は健康な個体に一時的な外力が加わって形成されるものとされ、その負荷が除去されれば速やかに治癒が得られるものである。これに対し後者は慢性的に経過し難治であり、そのような治癒遷延をきたすなんらかの要因を持つ患者群に好発・集積する傾向のあるものを言う。以下で考察するのは、主として後者であるが、その前提として正しい鑑別診断が行なわれていることが必須である。
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